人間の寿命には限りがあります。長いか短いかは別にして、必ず最期を向かえます。そして、人は、死ねば骨になり、土に戻るのです。
動物と違って、人間における最大の無駄は、御墓だということを聞いたことがあります。御墓は仏を葬るとても大切なものですが、社会的には何の機能にも寄与しません。乱暴な言い方をすると、その土地が無駄なだけだとも言えるでしょう。
一方、植物や動物は違います。死んでからも役立つため、二度生きることができるとも言えるでしょう。
例えば、木。植樹されるとやがて枝が伸び、葉を咲かせ、果実を持ちます。枝はどんどん太くなり、分岐して、大きな木に育ちます。大木になると樹齢何百年も生き続ける木もありますが、人間と同様に樹齢何百年もの木も、いつかは植物としての寿命を向えるのです。
でも、木は、その後に2度目の人生が待っています。そこが人間と違うところです。
樹齢何百年以上の大木は、材木として利用され、建造物としてさらに何百年も生き続けている古民家もあります。木として生まれ、植物としての生命が終わっても、それまで生きていた価値が、さらに材木として活躍するのです。だから木は二度生きることができるのです。
さて、会社はどうでしょう。組織は木に例えることができるのではないでしょうか。
会社を設立した時、私はたった一人でした。その後、数名の仲間ができ、やがて組織の形をなしてきました。枝が伸び、部門ができ、チームができたのです。そして、各枝には、果実という成果が生まれるようになりました。
しかし、時には悲しい別れを向かえる時もあるでしょう。これまで一生懸命に果実を生んでくれた枝がなくなり、寂しい思いをすることもあるでしょう。
でも、組織という木は、その悲しさを乗り越え、再び新芽がでるようにしなければなりません。そうすれば、やがて枝が伸び、葉を咲かせ、再び果実を持つようになることでしょう。
人間には寿命があります。その人間が集まっている私たちの組織は、例え私が亡くなったとしても、永遠に続くようになってもらいたいものです。組織を構成する人々は変わっても、木のように生き続けるのです。
私は、そのように私自身に言い聞かせています。
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