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代表コラム

上司を活用できる部下

活用できる部下というのは、少し違った見方をすると、上司を活用することが上手であるということも言えるのです。

上司を活用できるというのは、それも大きな能力の一つです。それに成功者がそうであるように、ひがみ、妬みを持つ側ではなく、ひがみ、妬みを受ける側になるということなのです。

そして、それは成功者と同様に、上司も含め、人付き合いが上手いということなのです。日本では、そのことを、ひがみ、妬みを持つ表現として、世渡り上手と、否定的な考え方ですが、言い換えればそれは世渡り下手が、ひがみ、妬みを言っているに過ぎないのです。

何度も繰り返しますが、ひがみ、妬みを持つ側には、幸福が訪れません。それに対して、ひがみ、妬みを受ける側には、幸福がやってくるのです。実に皮肉なことですが、このことは単に世渡り上手と片付けているようなレベルではないのです。

上司は部下を活用しなければならない職業です。もし、部下を上手に活用できないとなると、上司として能力がなく、組織を率いることができないということです。従って、上司になる人は、部下を活用できる人が担っているはずです。

ということは、その上司がまだ部下だった時、人を活用することができるという評価がされていないと、上司になるはずがありません。つまり、その人が部下だった時、上司を活用することが上手だったと言えるのです。

だから、その上の上司は、その人を一歩引き上げて上司という職につけてあげようという気持ちが働くのです。それは、当時の上司が、「こいつは活用することができる」ということを自らが、その部下に活用されたこと通じて十分に認識しているからです。

ところで、上司が部下を活用することは理解できるでしょうが、部下が上司を活用するということは、以外に部下の人たちの中では理解されていると思えません。理解されていないからこそ、それを理解して上司を活用しようとする人のほうが、評価が高くなるのです。

さて、部下が上司を活用するということは、簡単に言うと、部下の能力を上司という力を活用することで、もっと引き出してもらおうということです。つまり、上司からその部下を活用してもらうように、自分から上司に働きかけることでもあるのです。

例えば、部下である自分は、自分の能力を認めてもらうため、あるいは自分がやりたいこと、やりがいを感じると思われるある提案をしたいとします。

もしこの提案を上司が認めてくれたら、満足度の高い仕事ができ、しかも自分が活かせるのですから十分な成果も期待できるはずです。そうなれば、自分の評価はもとより、会社にとっても良いことだし、業績に貢献できるはずです。

このような場面で、上司をどう活用するかを考えるのです。

上司を活用することができない人は、まず提案の方法から、提案内容まで、全く上司の意向や、上司の方針、考え方、さらには上司の性格までを考慮することができません。

逆に上司を活用することができる人は、上司をあたかも一人の顧客であるかのように捕らえ、顧客の趣向や、顧客の置かれた状況、そして顧客の気持ちを汲み取りながら、顧客がどうしたら喜ぶかを考えるのです。

これは、通常のプレゼンテーションそのものです。単に、提案内容という体裁、表現力などを提案力とするのではなく、顧客にあった形に、顧客の要件を十分に加味し、そして最後は顧客に気に入られるように配慮することまでを総じて提案力とするセンスです。

営業でもあるまいし、そんなご機嫌取りをするようなことはとてもできないという人は、その発した言葉の通り、お客さまの機嫌という受注を獲得することができないばかりか、部下の機嫌とも言えるモチベーションをも上げることができないことでしょう。

だから、そのように思う人は、上司になれないのです。例えば、技術思考が強く、技術さえしっかりしていれば、やがて評価されて上司になれるかもと思うこと事態が間違っているのです。組織を率いることと、技術力を磨くことは全く異なるのです。

だから、技術力という点で相当に高い評価が得られたとしても、それがすなわち立派な上司になれるかというとそうではないのです。名選手が名監督にあらずというのも、このような考え方と同じことだと思います。

部下が上司を活用するというのは、上司をおだてることでもあります。上司が考えていることは、任されている組織の成果を上げることです。そして、そのための方針は、そのさらに上の上司や経営者から指示されているのです。

そのため上司は、上からの方針、指示に沿った形で、自分の組織にも方針、指示を示します。その方針を十分に理解してもらうのが上司の責任ですが、一方で、いち早く、誰よりもその方針を理解してくれる部下がいるとすれば、上司としては進め易いと思うはずです。

上司をおだてるというのは、上司の方針に素直に乗るということでもあるのです。何も、おべっかを使うというのとは違うのです。

上司の方針に乗るということは、単にその上司の機嫌と取るのではなく、上司のさらに上の上司の方針をも理解するということなのです。

つまり、上司から方針を示された時、必死で何を云わんかを考え、上司が求めるもの、上司から求められることをいち早く理解する気持ちを強く持っているということなのです。

このことは、以外に簡単にできます。上司を好きか嫌いかから入らなければ良いのです。しかも、その上司の能力があるかないかなど、関係ないと思えば良いのです。

そもそも上司を顧客として考えることができれば、当たり前のことです。顧客のことを好きだ嫌いだと分類することなどしないし、顧客の能力など関係ありません。顧客が、どんなに説明が下手だとしても、顧客が求めていることを必死で理解しようとするのです。

これと同じことを上司にすれば良いのです。ところが多くの人は、最初に上司との相性から考えてしまいます。上司との関係が上手く行かないのは、その上司との相性が悪いからだと簡単に片付けてしまうのです。

それでは余りにも短絡過ぎます。いつまでも相性が合う上司が来なければ、永遠に自分の存在は認めてもらえないということになってしまうのです。そうではなく、自分が上司の期待に応えるという意欲的で前向きに捕らえるのです。

ここでは一先ず、人間的に好きだとか嫌いだとかは関係ないのです。自分が上司を助けることができたらどんなに上司は喜ぶことだろうと、顧客思考と同じように考えるのです。

そしてそのためには、自分の能力をどのように伝え、如何に積極性を評価してもらうか、その上で自分の持ち味が活かせるようにすれば良いのです。

もし、これができれば部下が上司を活用したことになり、その上で、上司からすると、その部下を活用したように思えるのです。これで両方ともハッピーとなるのです。それでその人が評価されないはずがありません。

ものは考えようです。上司との関係に悩まされている人もいるでしょうが、それは少し引いて考えてみると、自分のほうも実は上司を悩ませている側の一人であるのです。上司から活用できない部下だと思われているのですから、関係が良いはずがないのです。

(次回に続く)

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堀田 信弘の公式ブログ「活・喝・勝」 http://hottaworld.com を参照してください。

2010年8月15日